1.経営戦略の定義
アメリカのコンサルティングファーム「マッキンゼー」によると、
経営戦略とは「企業・事業目的を競争優位性により、持続的に達成できる構造を構築する施策群」と定義しています。
この定義を紐解くと、
経営戦略とは、
①企業目的・事業目的を達成するための構造を構築する諸施策
②その諸施策は、競争優位により達成でき、
③持続的に達成できるもの
ということができます。
2.経営戦略の概念
このサイトは、学術的な理解を深めるものではなく、より実践的に経営戦略を理解し、「概念」を理解することにより、具体的な経営戦略を構築することを目的とします。
もう少し経営戦略について考えてみましょう。
①企業・事業目的とは何でしょう? ⇒ 顧客に製品・サービスを提供し社会に貢献する(利潤を得る)
②競争優位性とは何でしょう? ⇒ 競合他社より優れた顧客価値を持つ製品・サービス
③持続的に達成とはどういうこと? ⇒ 競合他社が容易に模倣できない技術を持つ、もしくは高い参入障壁を持つ
④構造を構築するとは? ⇒ いわゆるビジネスモデル(儲けるしくみ)をつくる
ということでしょう。
まとめ 経営戦略構築のキーワード
経営戦略の目的は、ビジネスモデルを構築すること
そのためには、
①顧客価値を提供すること
②競争優位を確保すること
③高い参入障壁を持つこと
④収益性があること
よい戦略とは
経営戦略実現のための「諸施策」を実施するにあたり、自社のケイパビリティ(組織能力)で実行可能なものかどうか精査する必要があります。 したがって、「諸施策」を実施することにより、どのようなストーリーで戦略を実現していくのか「時間軸」と「達成レベル(マイルストーン)」を明確にする必要があります。いわゆるシナリオ分析です。このシナリオがベンチマークとなり、戦略の「良し悪し」を判定する機会を与えてくれます。シナリオ通りの効果が発揮されていれば「よい戦略」ということになります。
シナリオ通りの効果とは、いわゆる「いつまでにどれくらい」達成できたのかを問うもので、定量的評価が望ましく、売上高・利益・マーケットシェアといった数値管理できるベンチマークが必要です。
①「時間軸」と「達成レベル」でシナリオを描く(いつまでに、どれだけ達成するのか)
②シナリオの進捗レベルで戦略評価を(諸施策を実行した結果が計画通りか)
③評価基準は、売上・利益・マーケットシェア等の定量評価で(もっとも重要な評価基準は、「利益」です。)
3.経営戦略の全体像
経営戦略の全体像を説明します。
企業経営の出発点は、「企業理念」です。企業の存在目的や使命等を明確にして、従業員が企業理念に共感して社業に励むことができるような基本的なを共有することが重要です。
一般的に、企業理念は「ミッション」「ビジョン」「バリュー」というもので構成されます。